
10月31日 金曜日 曇り
提灯、行灯、道端にぽつねんとつっ立っているコールタールが塗られた黒い電柱の灯。日本の田舎の風景には柴犬が馴染むと勝手に思ってる僕は、灯もやっぱりこういう類いのものに、気持ちの安らぎを感じます。でもこういう風景も少なくなってきました。茅葺き屋根の風景が希少なものになってきているけれど、このままいけば瓦屋根のある風景が珍しくなる日も、もうそう遠くないのかも。
週末の晩、神社の前を通りかかった時に、あちらこちらに立てられて揺れていたロウソクの灯。青い炎、赤い炎、いまにも消えてしまいそうな炎、力強い炎。
人の生命と重なってみえるロウソクの灯のなかに、遠い日の記憶が浮かんでは消え、そしてまた浮かんでいました。暗闇に見える灯はやっぱりこういうのが一番似合うし好きだなぁ。