
12月30日 火曜日 晴れ
夜の冷たい風に玄関の戸がガタガタと音をたてている。
年の瀬もいよいよ押し迫って、アタフタしているうちに気が付けば大晦日前夜。今晩も「火の要慎、カンカン」と、年末の夜回りの声と拍子木の音が近づいてきて遠ざかっていった。年末を感じないまま今日まできたけれど、そんななかで唯一それを感じる響きかもしれない。
そして時計の針が23時をまわる頃、ようやく重い腰を上げていつものランニングコース。見上げる空には、星がチカチカと黙ったまんま瞬いていた。
夜の向かい風、寒くて奥歯が痛い。